今年のソニーの有機ELは他社を圧倒できる可能性が極めて高いです!
いらっしゃいませ、家電の虎です。
ソニーからついに新型2022年モデルの有機ELテレビが発表になりました。
すでに他メーカーでも発表はしていますが今年もソニーは強いかなという印象です。
そこで今日はソニーの人から聞いたお話しや実際に新製品発表会で実際に見てきた感想や意見をお伝えしていきたいと思います!
2022年ラインナップ
まず、2022年のブラビアの全体ラインナップですが、
カテゴリー | シリーズ型番 | 画面サイズ展開(~型) |
QD-OLED(新パネル) | A95K | 65 55 |
4K有機EL | A90K | 48 42 |
A80K | 77 65 55 | |
Mini LED4K液晶(新パネル) | X95K | 85 75 65 |
4K液晶 | X95J(2021年モデル継続) | 85 75 65 |
X90K | 85 75 65 55 50 | |
X85K | 55 50 43 | |
X80K | 75 65 55 50 43 |
と、ざっと表にするとこんな感じです。
この中でも特に注目度が高いのが、現時点では世界初と言われている『QD-OLED』のA95Kシリーズと、『Mini LEDバックライト』を搭載したX95Kシリーズですね。
今回は、QD-OLEDのご紹介なので、Mini LEDモデルは簡単なご紹介だけしておきますね。
Mini LEDバックライト
従来の液晶テレビ、特に上位機種に多い『直下型LEDバックライト』は、本体のパネルの後ろにLEDを配置して光を出しています。
部分的に制御することで、明るい部分や暗い部分を作り出しています。
それに対して今回登場の『Mini LEDバックライト』は、従来のLEDバックライトの1/100サイズのMini LEDを敷き詰めることで、局所的に明るくできるようになりました。
さらに、『XR Backligt Master Drive』で映像に合わせながらの制御で、部分制御により従来より締まった黒の表現も上手になっています。
新商品の内覧会に出席させていただいたんですが、確かに2021年モデルの液晶モデルに比べて、コントラストの強化は一目見て分かるレベルでした。
ちなみに、LEDの数は多いけど、必要ない所はしっかり消したりの制御ができるので、省エネ性能も向上するそうです。
QD-OLED
と、液晶はここまでで、今回の目玉、『QD-OLED』をご紹介いたしますね。
ポイントとしては、
- 世界初QD-OLED
- XR トリルミナスマックス
- こだわりのデザイン
かと思います。
世界初のQD-OLED
先に結論から言うと、めちゃ綺麗でした。
Mini LEDモデルももちろん見ましたが、こちらが強烈だったのであまり印象に残っていないです。(笑)
まず、世界初のQD-OLEDということですが、韓国のサムスンが製造した方式のパネルです。
今までの有機ELパネルは、LGの『RGBW OLEDパネル構造』で、白の光の上に赤・緑・青のカラーフィルターで色を出し、白色の光を加えることで輝度を高めるという方式でした。
それに対して、『QD-OLEDパネル構造』では、量子ドットを介して青色の光を出し、青色の一部を赤と緑に変える事でカラーフィルターも不要になったそうです。
カラーフィルターが無い為、光のロスが無くなるので、より明るい映像になり、色の純度も上がるので色彩表現がぐっと向上するんです。
ちなみに白色は、赤・青・緑をすべて重ねると『白色』が作り出せるそうです。
小学校で習った、光の三原色ってあったなぁって思いました。
量子ドット層を利用することで、光が大きく拡散されるので、視野角もこれまで以上に広がります。
従来の有機ELテレビでも十分視野角は広く横から見ても気にならない、と思っていたのですが、実際はカラーフィルターを通過した光はそこまで拡散しないので輝度が低下するそうで。
量子ドットを採用した本機の方が、横から見ても明るく鮮やかさが低下しないそうです。
壁掛けをお考えの方や、複数人で視聴するって方にはより満足度が高い仕様になっていますよ。
色々言いましたが簡単にまとめると、
って、感じですね。
実際、内覧会で実物見てきた時も、色鮮やかさの向上が見てとれました。
2021年モデルの、A90Jと並べて比較もしてくれてまして。
A90Jも十分キレイだなーっと思っていたんですが、A95Kと比べると「色が違う!?」ってのが率直な感想なんです。
特に赤色の表現なんかは違ってて、QD-OLEDのA95Kで見せてくれる赤色が、同じシーンなのにA90Jだとオレンジに見えるくらいでした。
ここは、QD-OLEDの強みみたいで、従来のRGBW OLDEに比べて、赤色の光の波長がより幅広く出せるので差が出るそうです。
XR トリルミナスマックス
さらに、『XRトリルミナスマックス』が、QD-OLEDパネルの純度の高い発色と、ソニーの強みであるプロセッサー『XR』による映像信号処理を使い、色彩表現領域をさらに拡大してくれます。
簡単に言うと、今までの有機ELテレビは、暗いシーンの色表現は得意でしたが、明るいシーンの色表現が苦手だったようで。
明るいシーンだと、白色の光が強くなって色が薄くなってしまいがちだったとのこと。
そこがQD-OLEDだと、暗いシーンから明るいシーンまで、しっかりと赤・緑・青の光で表現できるから、よりリアルな映像が楽しめます。
ソニーさんいわく、『従来の有機ELパネルより、色の明るさを200%に拡大!!』とのことです。
約2倍とは、そうとうな自信がうかがえますよね。
たしかに、果物の色合いや人間の血色なんかも、非常に鮮やかでした。
もし有機ELテレビに明るさや鮮やかさが足りない?なんて思っていた方がいたら、QD-OLEDは発売したらぜひ店頭で見てほしいですね。
違い、分かると思いますよ!
内覧会では、リアルタイムの地上波やYouTubeなどを自由に視聴ができるわけではなかったので、実際に店頭に入荷するのが今から楽しみです。
デザイン
あと、3つめにこだわりのデザインが目を引きました。
A95Kは、スタンドを壁に寄せてピタっとくっつけたような設置スタイルもできるようになっています。
本体の薄さを活かして、お客様のお部屋の環境にとけこんだ雰囲気を出せますよ。
広がった視野角とあいまって、壁寄せって設置がしやすいと思います。
スピーカーとしての、アコースティックサーフェスもアクチュエーター部品のコイル部分の大型化で、中低音域の改良がされています。
ここも、前の機種に比べて良くなった点ですね。
気になった点
新型として、良い点がいっぱいですが、気になった点もないわけではなくて。
非常にフレームが薄く、スタンドも目立たないデザインですが、2021年モデルのように、サウンドバーを設置しやすい少し高さを出したスタンドスタイルがとれません。
「サウンドバーをテレビの前に設置したい」って方は、購入前に設置方法の検討は必要かな?って思いました。
あと、相変わらず、外付けHDDを接続してテレビ番組を録画した場合、CMのチャプタースキップはできないみたいです。
ソニーとしては、「がっつり録画したい場合は、ブルーレイレコーダーをぜひどうぞ!」って考え方みたいで。
機能を付けることにそんなにコストはかからないみたいなので、そこはCMスキップ機能はつけてもよかったのにとは思いました。
あとは、正直、価格はすごそうなんで、そこだけ心配ですね(笑)
ただ、2022年モデルでQD-OLEDを展開するのはソニーだけですので、他メーカーの1歩先を行けるんじゃないかな?と思っています。
QD-OLED以外のモデルについて
他の、有機ELテレビに関しては、A80Kシリーズが2021年モデルのA90Jと同じレベルの機種になるそうです。
スタンダードモデルが、前の機種の最上位機種と同じ能力で発売されます。
A90Kシリーズは、48型と42型のコンパクトモデルとして発売されます。
A80Kシリーズとの違いは、スピーカー最大出力がA80Kが約50Wに対して、A90Kモデルが約25Wと小さくなっている点くらいです。
画質などは同レベルで、1人で使う方向けとなっています。
サウンドバーを設置したり、デスク上でのゲーム需要などを想定しており、スタンドも約7cmの高さがとれるハイポジションスタンドで対応できます。
PS5を接続して、がっつりゲームする方にもおすすめですね。
QD-OLEDの発売とともに、42型までのサイズの多数展開で、今年のソニーは有機ELに力を入れてきているなぁって印象です。
実際に、店頭に並び始めるのは、7月からと聞いているので、まだ1ヵ月ほどは先になるんでしょうけど、期待してお待ちいただいていいんじゃないかと思います。
BRAVIA CAM(ブラビア カム)
一通り、新型有機ELテレビについてお話ししたので、新しい商品の『BRAVIA CAM(ブラビア カム)』のご紹介しておきます。
テレビをより楽しめるアイテムとして、ブラビア カムが発売になります。
テレビの本体、中心部の上に取り付けができるカメラです。
接続・設置いただく事で、Google duoが使える・ジェスチャーコントロールが使える・近すぎアラートの表示が利用できる・自動で明るさなどの調整をしてくれる、などが可能になります。
- Google Duoは、ビデオチャット用のアプリで、テレビ大画面でビデオチャットができます。
- ジェスチャーコントロールは、テレビ視聴中に手のジェスチャーだけで、音量や再生などの操作ができるようになるユニークな機能です。
- 近すぎアラートは、設定距離よりテレビに近づくと、画面上にアラート表示が出るという機能です。
「お子さんが画面によく近づいてしまう」って方には重宝するかもしれません。
うちの子供もよくテレビを見ながら近づくので興味はあります(笑)
- 1番便利だなって思ったのは、視聴環境に合わせて自動で明るさや音の調整をしてくれます。
カメラでテレビを見ている人の位置を確認して、聞こえやすいようにスピーカーの音声出力を調整してくれたり、人がテレビの前からいなくなったら画面の明るさを落としたり、なんてことをしてくれます。
他のテレビでも、お部屋の明るさなどを検知しての明るさ自動調整はありましたが、カメラを利用することで、音や見やすさを人数や場所に合わせてくるのはすごく画期的だとおもいませんか?
A95Kシリーズには、付属品として同梱される予定だそうです。
ぜひ、店頭でも実演したい思っていますので、今後の情報に期待しているところです。
まとめ
それでは本日の動画のまとめです。
2022年のブラビア新ラインナップ。
目玉のキーワードは、『QD-OLED』です。
従来の有機ELテレビに比べて、明るく・鮮やかで・視野角も広い、と3拍子揃った新規格になっています。
もちろん、他メーカーの有機ELテレビも、こぞって2022年モデルは輝度の向上を売りにしてきているので、7月以降店頭に並んでの直接対決を楽しみにしていただけると思います。
今年もソニーから目が離せませんね。
本日はここまでになります。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!
次回もよろしくお願いいたします。