昭和初頭にテレビが登場してからおよそ90年経過した現代、どんどんテレビの画面は綺麗になっていきます。
そして今や4Kテレビの登場により、ハイビジョンを超えた更に綺麗な画像が一般提供されつつあります。
今回はそんな4K液晶テレビに注目してみました。値段帯ごとの2021年おすすめもご紹介いたします。
10万以下の4K液晶テレビのおすすめ2021
それでは実際に、価格帯別の4K液晶テレビのおすすめをご紹介いたします。
まずは安価に10万円以下の4K液晶テレビです。
東芝 REGZA 43C310X
東芝 REGZA 49C310X
モニターパネル:IPS
バックライト;直下型
解像度:4K画質
倍速液晶:2倍速相当
コンバート:4Kのみ
まずは東芝レグザの4Kテレビです。10万円以下という事でこの製品が東芝で最も安いモノとなります。
液晶パネルは視野角が広く目が疲れにくいIPS液晶を使っております。IPS液晶は大画面4Kでよく採用されている液晶です。
東芝は「画像の自動調整機能」をウリとしており、画像の粗いネット動画を綺麗に表示したり、アニメ映像モードなどその映像に合わせたモードを多数搭載しています。
例えば夕方、昔のハイビジョン放送前の粗い映像なども綺麗に表示してくれるので、再放送番組の視聴に最適です。
ソニー BRAVIA KJ-43X7500F
モニターパネル:VA液晶
バックライト:エッジ型
解像度:4K画質
倍速液晶:なし
コンバート:4Kのみ
続いてソニーの4K液晶テレビです。こちらは2018年6月に発売されたばかりのモデルです。
X-Reality Proという画像エンジンを搭載しており、入力される画像に合わせてノイズを軽減したり伝送の際のロスした画像情報を補正してテレビ映像用に最適化する事でより綺麗な映像を見せるという仕様です。
また、「Video & TV SideView」というスマホアプリで、外出先などからスマホでの録画に対応します。
テレビをスマホで録画してスマホで鑑賞できるのは嬉しい機能です。無線LANも内臓しています。
一番は何と言っても音響メーカーらしく、スピーカーの音質がよい点です。同社のウォークマンなどの技術をテレビに搭載しているので他社製品よりも音質は高いです。音質にこだわる人はこちらはおすすめです。
LGエレクトロニクス 43UJ6500
LGエレクトロニクス 49UJ6500
モニターパネル:IPS
バックライト;直下型+エリア制御
解像度:4K画質
倍速液晶:2倍速相当
コンバート:HDR Effect
こちらはLGエレクトロニクスの4K液晶テレビですが、相変わらずLGは値段が安いです。
世界的な詠唱パネルメーカーであるが故に比較的低価格で品質のよい液晶テレビを提供できるのがLGの強みですね。
バックライト制御技術によりコントラストがより鮮明となり、画像エンジンも従来製品と違うものを搭載しているので彩度がアップするなど、画像処理に力を入れているようです。
倍速液晶も2倍速相当という事で、スピード感ある映像も綺麗に視聴できます。
唯一の欠点といえば、メニュー画面や番組表などのインターフェースが日本メーカーのそれと比べて若干使いづらいというところでしょうか。
シャープ AQUOS LC-40U45
シャープ AQUOS LC-50U45
モニターパネル:4K低反射液晶パネル
バックライト;エッジ型
解像度:4K画質
倍速液晶:2倍速相当
コンバート:4Kのみ
こちらはシャープの4K液晶テレビです。なんとシャープもLGエレクトロニクスと同じく液晶パネルを自社生産しているという強みがあり、映像技術に力を入れています。
4K低反射液晶パネルというパネルを採用しており、これは映り込みが少ない低反射タイプの液晶で、IPS液晶よりも視認性が高い液晶だと言われています。
画像エンジンは、AQUOS 4K-Master Engine PROというものを搭載しており、地デジなどの粗い画像をアップコンバートして4Kテレビでも綺麗に見られるようにしています。
また、ノイズを低減する画像調整機能も搭載しているので更に綺麗な映像が見れるという事です。
高品質の液晶パネルを搭載しているので、他社製品よりも映像クォリティは頭一つ分抜けていると言ってよいでしょう。
パナソニック TH-43EX600
パナソニック TH-49EX600
モニターパネル:IPS
バックライト;エッジ型
解像度:4K画質
倍速液晶:なし
コンバート;4Kのみ
最後はパナソニックです。液晶パネルはIPS液晶を採用しています。
こちらの製品の強みは画像エンジンで、4Kファインリマスターエンジンというものを搭載しています。
これは、地デジなどの解像度が4K水準に達していない映像を拡大表示するという4Kテレビの特徴に対して、超解像度技術を用いて引き伸ばされた画像も綺麗に4Kとして映し出す事が出来る、という優れものです。
画素数の少ないカメラで撮った映像をA3サイズまで引き延ばすと、大抵は映像が粗くなったりぼやけたりするものですが、このテレビはその引き伸ばし時でも綺麗に移す事が出来るのです。
動画配信サービスも軒並み網羅しており、契約さえしてあればパソコンなどを介在しなくてもすぐに視聴可能です。
10~15万の4K液晶テレビのおすすめ2019
続いてのおすすめご紹介は、10~15万程度のご予算で買える4K液晶テレビです。
東芝 REGZA 49BZ710X
東芝 REGZA 55BZ710X
モニターパネル:IPS
バックライト;直下型
解像度:4K画質
倍速液晶:4倍速相当
コンバート:4K+HDRコンバート対応
東芝レグザの中で該当予算の中では最高級機種となります。
パネルは引き続きIPS液晶を採用、バックライトは全面直下型LEDバックライトを採用しており、4Kテレビを綺麗に移す上で重要となる輝度を意識した製品です。
輝度が高ければその分綺麗に映し出す事が出来ます。
倍速液晶も従来品よりも更に倍の4倍速相当に対応しており、動きのある映像に更に特化して強くなっています。
別売りの外付けハードディスクをつける事で地デジ放送6チャンネルを80時間分録画できる、タイムシフト機能も搭載しているのでドラマのまとめ取りなど便利ですね。
シャープ AQUOS LC-45US45
シャープ AQUOS LC-50US45
シャープ AQUOS LC-55US45
モニターパネル:N-Blackパネル
バックライト;エッジ型
解像度:4K画質
倍速液晶:8倍速相当
コンバート:4Kのみ
こちらはシャープの中位機種にあたるモデルです。
液晶パネルは同社の高級ブランド液晶を利用しており、周囲のものがテレビに映りこむのを防ぎます。
映り込みを防ぐには特殊な素材が必要という事で、上位機種にだけ搭載されているという事で、お値段に反映されるのは仕方なしと言ったところでしょうか。
バックライトも高級で従来品よりも輝度が高く、倍速液晶は実質8倍速対応という事で、テレビを綺麗に鑑賞できるように色々な技術が盛り込まれています。
ソニー ブラビア KJ-55X8500E
モニターパネル:トリルミナス(VA)
バックライト:トリルミナス
解像度:4K画質
倍速液晶:4倍速相当
コンバート:4K+HDRコンバート対応
ソニーの4K液晶テレビは、液晶パネルは鮮やかさ重視で色域と彩度の向上をはかっています。旅番組など、自然の情景を映すととても発色がよく、非常に映えます。
こちらも下位機種と同様にスマホアプリでのスマホの録画に対応、無線LANも内臓しています。
ソニーの製品を購入したい、というメーカー指名の人は、このモデルを購入しておけば間違いないと思います。
パナソニック ビエラ TH-43FX600
パナソニック ビエラ TH-49FX600
モニターパネル:IPS
バックライト;エッジ型
解像度:4K画質
倍速液晶:なし
コンバート;4Kのみ
パナソニックのこちらのモデルは、前述しているEX600シリーズの上位機種です。
2018年発売で、EX600シリーズのマイナーチェンジと呼べる代物なので機能は申し分ありません。4K映像特有のコントラストをより高い精度で表現しています。
少し予算を多めに出せるのであればこちらの製品がよいでしょう。
パナソニック ビエラ TH-49EX750
パナソニック ビエラ TH-55EX750
モニターパネル:IPS
バックライト;エッジ型+エリア制御
解像度:4K画質
倍速液晶:2倍速
コンバート;4K+HDRコンバート対応
一方こちらは、同じパナソニックでも別シリーズのモデルです。ビエラ4KのEX750シリーズという事で、15万以下の予算としては同社の最高級品と言えます。
液晶パネルはIPS液晶、バックライトはエッジ型と一般的かも知れません。
しかしこちらのモデルはバックライトをエリア制御できる機能を搭載しており、バックライドの輝度を部分部分で制御する為コントラストがより鮮明です。
例えば、一つの画面で光っているところと光っていないところの差がこの技術によってよりハッキリと見えるようになります。
ヘキサマイクロドライブという高画質化回路が搭載されていることにより、画像処理の段階で液晶の輝度を最適化するので、全体的に発色がよくなっています。
15万オーバーの4K液晶テレビのおすすめ(5機種)
最後に、15万円以上の値段が付く高級4K液晶テレビをご紹介いたします。
予算に糸目はつけない、高級なテレビが欲しい、という方は要チェックです。
三菱電機 LCD-58LS3
三菱電機の4K液晶テレビです。こちらなんと、4Kテレビでは数少ないHDD内蔵タイプです。2TBの大容量HDDで最長2160時間録画可能です。
画面は赤色レーザーとシアン色のLEDを組み合わせた「レーザーバックライト」により色再現性を高めてより綺麗な画面を映しだしています。
東芝 REGZA 55BZ710X
東芝レグザのZ810Xシリーズです。
全面直下LEDバックライトと直下型LEDハイブリッドエリアコントロール機能を搭載した「レグザパワーディスプレイシステム」により、従来機よりもより鮮明かつコントラストも際立った綺麗な映像を実現しています。
低反射パネルで映り込みを抑える事で更にコントラスト感も向上しています。
高速レスポンスにより、アクションゲームなどの激しい画面移動でもスムーズにプレイできます。
パナソニック ビエラ TH-43FX750
パナソニック ビエラ TH-49FX750
こちらは前述したEX750シリーズの後継機種で、2018年発売となっています。
改良点としては新型のヘキサマイクロドライブの採用によりソフト的な画質補正が更に高度化した点と、バックライトのエリア制御の技術進化により更に細かいエリアコントラスト制御ができるようになった事です。
既存機種と比べてより鮮やかなコントラストの映像がご覧いただけます。
ソニー ブラビア KJ-65X8500E
前述しているソニーの製品の一番サイズが大きいモデルです。
広いお部屋での視聴ならばソニーのこのモデルは最適と言えます。AndroidTV対応の為外部機器なしで沢山の動画・映像コンテンツが利用できるのがこのシリーズの素敵なところですね。
4K液晶テレビのサイズの選び方
まず基本として抑えておきたいのは、テレビを買う上でのサイズの選び方です。
お部屋の広さやレイアウトに合わせて適切なサイズを選ばなければ、せっかくの綺麗な4Kテレビでも快適なテレビ視聴とは言い難いものとなってしまうでしょう。
そこで一つの参考として、テレビ本体の大きさとインチサイズについての変化が見られる、というポイントを押さえておきたいと思います。
あるメーカーのほぼ同じ大きさのテレビを比較すると、横幅約150cm×90cm程度の大きさで、10年前は58インチだったのに対して、2018年の4K液晶は65インチと、なんと7インチもサイズアップしています。
更には、テレビ本体の重量もおよそ半分程度にまでダウン。大きなテレビも軽くて持ち運び楽チンという進化ぶりです。
インチサイズを基準にしてみると、10年前の65インチサイズのテレビ本体の大きさは160cm×106cm、2018年のモデルでは約145cm×90cmと、縦幅、横幅ともに約15cm程度サイズダウンしています。
なぜこのような事が起きているかというと、技術的進化により、今まで画面周りにあったフレームがどんどん小さくなり、本体サイズと同じ程度の大きさになっていっているのです。
つまり、お部屋の広さに対して置く事が出来るテレビ本体の大きさを決めるという場合、10年前と比べてよりインチサイズが大きいテレビが選べるようになったという事です。
丁度10年程度経ってテレビを買い替える、という方は是非ともこの事を覚えておいて頂きたいと思います。
次に実際にお部屋の広さとインチサイズの適切な関係性について見ていきます。確認したいのは「視聴距離」と呼ばれるもので、そのインチサイズのテレビが最も綺麗に視聴できる距離の事を言います。
4Kテレビの場合は、画面の高さ×1.5倍の距離が適正な視聴距離とされています。
比較対象としてフルハイビジョンテレビの場合は画面の高さ×3倍という事なので、フルハイビジョンテレビの場合は同じインチサイズでも4Kテレビより遠くに離れて見なければ綺麗な画像を体験する事は出来ないという事です。
テレビは、視聴距離が短いほど視野角が拡がり迫力の映像が楽しめるという事なのですが、4Kテレビの場合はおよそ60度の視野角が、フルハイビジョンの場合はおよそ30度の視野角が確保できるという事で、4Kテレビの方が倍も視野角が広く大迫力なテレビ視聴が出来る、という事になりますね。
これらを踏まえて、部屋の広さとテレビまでの視聴距離を考慮しつつ極力大きなテレビで大迫力の画面を堪能できるインチサイズを選ぶ、という事になります。
4Kテレビで基準としているのは、ワンルームに多く見られる4.5~6畳までであれば43インチまで(視聴距離80cm程度)、8畳までの広さなら49~55インチ(視聴距離90cm~1m)、10畳以上の大きい部屋であれば60インチ(視聴距離1.1m以上)といった具合になります。
また、サイズだけでなく目線の高さも大事になってきます。テレビを綺麗に視聴するにはテレビと目線の高さを同じ程度にして、正面からまっすぐ見るのがベストです。
高い位置にテレビを設置して床から見上げるような目線での視聴は照明が反射して映りこんでしまうので見辛くなり、眼精疲労などを招きます。
疲れないように同じ目線の高さにするために、床に座って視聴するのか、ソファに座って視聴するのかなどを考慮しておく必要があります。
ソファに座るなど目線が高くなる場合には40~60cm程度のテレビ台を購入しておく事をおすすめします。
4K液晶テレビと有機ELの違いは?
実は4Kテレビには、液晶タイプと有機ELタイプがあります。
有機ELはまだ発売されたばかりで液晶テレビとどのような違いがあるのかきちんと理解されていない方も多いと思います。2つを比較しながらご説明したいと思います。
まず技術的な話をしていきますと、液晶テレビはバックライトから光を出して液晶で明るさを調整します。そしてその光をカラーフィルター(赤・青・緑)を通す事で映像として表示されます。
一方の有機ELですが、発光は自発光方式といい、発光材料の有機物に電気を通す事で自分で発光します。
カラーフィルター1画素ずつに有機物が使われていて、それぞれが発光調整により色を作り出すという事です。この現象から有機ELという名前が付いたそうです。
既にお気付きかもしれませんが、有機ELと液晶テレビを比較すると明らかに厚みが違います。
液晶テレビは発光パネルなどによりどうしても厚みが出てしまい、(それでもプラズマテレビよりは薄いのですが)薄くても5cm~7cm程度の厚みとなります。
これでも充分に薄いとは思いますが。
ところが有機ELは中のパネルなど部品が少なくて済むのでテレビ本体がとても薄くなります。
その厚さはなんと液晶テレビの1/10。厚さ5mm程度と、横から見たらほとんどベニヤ板程度にしか見えないくらい薄くなっています。
薄くなったという事は、当然重量も軽くなっています。
4Kの液晶テレビ65インチの重さはスタンド込で43kgあるのに対して、同じサイズの有機ELは36kgと、7kgも軽くなっています。7kgと言えば、生後半年の赤ちゃんと同じ重さです。
ここまで来ると有機ELの方がよいのでは?と感じるでしょう。しかしながら、有機ELはまだ発展途上なので色々と制限があります。
何よりもまだまだ値段が高価格という事です。あるメーカーでの55インチサイズのテレビですが、同じ4Kなのにもかかわらず液晶テレビは20万弱で購入できるのに対して、有機ELはなんと40万を超えてしまいます。
これは1メーカーの参考値段ですが、他社メーカーを見てもほぼ同じような価格帯となっています。
また、有機ELはまだ小さいサイズでの製造・販売はされておらず、一番小さいサイズが55インチという事なので、一人暮らしで有機ELを買うというのはなかなか決断に勇気が必要ですね。
有機ELと液晶の簡単比較によれば、視野角、動きの滑らかさ、黒の締り具合など機能面はやはり有機ELの方が優れていると言えます。
しかしながら消費電力、1インチ毎の価格、最大輝度は液晶に軍配が上がります。
日中の明るい部屋などでテレビを視聴したい場合は4K液晶を、明る過ぎない部屋でじっくり映画などを視聴したい人は4K有機ELを、というような棲み分けが出来ているようです。
自分の部屋がどちら向きか確認してから購入を検討してみるとよいですね。
もう少し待てばお値段も安くり、小さいサイズの4K有機ELテレビが登場すると思います。それでも現時点では、まだまだ4K液晶テレビが主流なのかもしれませんね。
まとめ
4K液晶テレビ、ご覧になってみて如何でしょうか?
有機ELテレビの値段が下がるまでは、まだまだ4K液晶テレビが一般的です。
技術も進化していてより綺麗な映像がご覧いただけるようになっています。
ぜひ店頭でその技術を確かめて、納得のいく購入をしてくださいね。