近年、圧倒的な画質の高さや視野角の広さから有機ELを採用したテレビが多く発売されている。各メーカーがCMを多く放送しているので興味を持つ人は多いだろう。
しかし、有機ELテレビは液晶テレビと比較してとにかく値段が高いので、購入を迷っている、あるいは既に断念してしまった人も多いだろう。
値段の高さから有機ELテレビの購入に踏み切れない、または諦めてしまった人のために、今回は圧倒的な低価格で販売されているフナイの有機ELテレビを紹介する。
フナイの有機ELテレビはどれほど安い?
ここからは、実際にフナイの有機ELテレビがどれほど安いか他社の有機ELテレビと比較しながら紹介する。
どれほど安いか分かりやすくするために、メーカーごとに有機ELテレビの55型、最も廉価なモデル、という条件で以下の表を確認して欲しい。
(いずれのメーカーのテレビもオープン価格での販売だったため、時期、店舗、サイトにより異なる場合はある)
ブランド名 | メーカー名 | モデル | 価格(税込) | 価格設定 | 備考 |
ブラビア | ソニー | XRJ-55A90J | 385,000円 | オープン価格 | オープン価格のためソニーストアの価格を参考 |
ビエラ | パナソニック | TH-55JZ2000 | 350,000円 | オープン価格 | オープン価格のためパナソニックオンラインストの価格を参考 |
FUNAI | 船井電機 | FE-55U7040 | 253,000円 | オープン価格 | オープン価格のためヤマダウェブコムの価格を使用 |
フナイの有機ELテレビは253,000円と他メーカーの4Kテレビと比較して圧倒的に安い。ブラビアとの比較では▲132,000円、ビエラとの比較でも▲97,000円安い。
実際に売られている店舗やサイトにより価格は違うが数万円単位でフナイの有機ELテレビが安いことがお分かりいただけただろう。
5万円から10万円の価格差では家電量販店での値引き交渉でも埋めることはできない差である。
しかし、これほど価格が圧倒的に安いとフナイの有機ELテレビには何か不備があるのではないか、と不安になる人も多いだろう。
フナイの有機ELテレビのおすすめポイント
ここからはフナイの有機ELテレビが他メーカーと比較して安価にも関わらず魅力的な点を紹介する。
フナイの有機ELテレビは省エネ
有機ELテレビは液晶テレビと違い、画面自体が発光して映像を表現する仕組みを持っている。(液晶はバックライトを使用している)
そのため、電気代が高くなってしまうのではないかと不安な人もいるだろう。フナイの有機ELテレビの電力消費を他メーカーと比較すると以下のようになる。
ブランド名 | モデル | 定格消費電力 |
ブラビア | XRJ-55A90J | 388W |
ビエラ | TH-55JZ1000 | 421W |
FUNAI | FE-55U8040 | 331W |
上記3モデルは同じ有機ELテレビの55型、という条件で選択している。この3モデルの中ではフナイの有機ELテレビが最も定格消費電力が低い。
実際には電力会社との契約内容、視聴をする時間帯、待機電力なども関係してくるため、一概には言えないがフナイの有機ELテレビが省エネだということはお分かりいただけるだろう。
外付USBハードディスクを最大4台同時接続可能
フナイの有機ELテレビは他メーカーとは違い、ハードディスクを内蔵しているため本体を購入するだけでも番組を録画ができる。
しかし、多くの番組を録画していると、容量はすぐにいっぱいになる。また、家族内で見たい番組が違い、どの録画番組を削除するかでもめることもあるだろう。
フナイの有機ELテレビなら、現在販売されている有機ELテレビの中で最大の4台外付けハードディスクを同時接続ができるため、容量で困ることはない。(6TB×4台=24TBまで増設可能)
また、4台同時に接続できるため、4人家族でも1人1台外付けHDDを使用ができる。そのため、残りの容量でもめることはこともなくなる。家族全員が異なるジャンルの番組が好き、という場合にとてもおすすめだ。
フナイの有機ELテレビのデメリット
価格も安く、保証などのアフターサービスもしっかりしているため、とてもおすすめのフナイの有機ELテレビだが、一部不人気の点もある。
解決策も合わせて検討するため、念のため確認しておこう。
音質が高くない
口コミの部分でも少し触れたが、他メーカーの有機ELテレビと音質が高くない、特に低音が苦手だという意見が散見される。
実際、音質は聞く人によると思うが、気になってしまった場合はサウンドバーなど外付けのスピーカー購入がおすすめだ。
テレビ単体だけではスピーカーを内蔵できる部分が小さいため、どんなに良音質のテレビを購入しても音質には限界がある。
そのため、音質が気になる場合、良いテレビを購入するよりも、別売りのサウンドバーを接続した方が音質ははるかに良くなるのでおすすめだ。
対応しているネット動画番組が多くない
最近では地上波だけでなく、YouTubeやAmazonプライムをはじめとしたネット動画番組をテレビで視聴する人も多いだろう。
しかし、フナイの有機ELテレビはテレビ単体で対応しているネット動画番組が少ないので、対応している番組、対応していない番組、また、非対応の番組を見る方法を紹介する。
・対応している大手ネット動画番組
Netflix、YouTube、AbemaTV、U-NEXT、DAZN、dTV、TSUTAYA TVなどは対応しているので、インターネットにフナイの有機ELテレビを接続できれば視聴が可能だ。
・対応していない大手ネット動画番組
Amazonプライム、Huluなどには現状対応していないため、フナイの有機ELテレビ本体だけでは見ることができない。
今後のフナイのソフトウェアアップデートで対応する可能性もあるが、非対応の番組でも視聴する方法があるので参考にして欲しい。
非対応の番組を視聴する方法は、PS5やChromecast、Amazon Fire TV Stick等を接続することだ。HDMI端子さえあればこれらの機器は接続が可能なため、フナイの有機ELテレビでも問題なく視聴ができる。
フナイのテレビはどんな評判なのか?
さまざまなレビューサイトや、実際にヤマダ電機の店員に聞いた話などを紹介する。
口コミ 画質は問題ないが音質は高くない
『画は最高、ただ音は安っぽい残響があり(干渉は徹底排除しましたが)、ブラビアが10点とすると4点。フナイのサイトの説明を盲信するとがっかりします。音にこだわりたい番組やBDはAVアンプを通して鳴らしてます。
こないだの大曲花火とか。現地の桟敷席で見てきましたがBS録画番組も臨場感は実景に負けない、黒が締まった映像です。繰り返しますが音が残念です。』
フナイの有機ELテレビの音質があまり良くない、という内容口コミだったので実際にヤマダ電機でフナイの有機ELテレビを確認した。
順番に各メーカーの有機ELテレビを確認したところ、フナイの有機ELテレビの音質に大きな劣りがあるというよりも、ソニーのブラビアの音質が良いと感じた。(個人の主観になるので参考程度にして欲しい)
確かに、ソニーのブラビアはもともとが音楽機器を多く製造しているソニーの有機ELテレビだけあり、良い音質になるようアコースティックサーフェスオーディオなどのシステムを導入している。
そのため、フナイの有機ELテレビの音質が特筆して悪い、という訳ではないが、音質にこだわりたい人には適さない可能性はあるだろう。
口コミ②故障(初期不良)が発生した
『最終的には購入~4月で画面が固まって電源が落ちる症状が20回以上有ったので、メーカーは委託業者に依頼で修理をする方向でしたが、返却を強く言いまして、7月22日にメーカーに返し、他のメーカーにしました。』
画面が硬直して操作を受け付けなくなってしまうフリーズ現象が起きてしまった人の口コミもあった。口コミには購入から、と記載されているので初期不良の1つである。
初期不良の製品に当たってしまった場合、とても残念だがどんな電化製品でも発生は0にはできないようで、他メーカーのテレビでも同様の口コミは散見された。
フナイのテレビだから初期不良が大量に起きている、という程の差異が見えるほどネットの書き込みは確認できない。そのため、フナイの有機ELテレビだから初期不良が多く壊れやすい、という訳ではないようだ。
初期不良や故障時に頼りになる保証やアフターサービスについては後ほど詳しく紹介するのでそちらを確認して欲しい。
口コミ③ヤマダ電機のテレビ担当店員の意見
実際に近隣のヤマダ電機のテレビコーナー担当の店員に聞いてみたところ、その店員が把握している限りでは、フナイの有機ELテレビの修理の依頼や、不良の連絡が多い、ということはないとのことだった。
また、フナイの有機ELテレビは価格をおさえるために機能をできるだけ、そぎ落としてシンプルにしているため、他メーカーの有機ELテレビと比較して故障するカ所は少ないため、確率は低いはず、とのことだった。
全ての店舗、店員に確認した訳ではないため、参考にしかならないが、故障が頻発しているような状況ではないことが分かる。
そうはいっても、フナイ、という会社はあまり聞かない企業なので故障時のサービスが気になる人は多いだろう。
そこで、ここからはフナイの有機ELテレビを購入する際にどんな保証をつけることができるのか紹介していく。
フナイの有機ELテレビは7年保証
フナイの有機ELテレビにはメーカー保証は勿論付帯する。
しかし、フナイの有機ELテレビはメーカー保証に加えて、ヤマダ電機の保証もつけることができる。そこで、ここからはフナイのメーカー保証とヤマダ電機の保証を紹介していく。
修理にかかる費用の種類
保証の内容説明の前に、まずは修理にかかる費用について大まかに説明する。厳密にはさらに沢山あるが、技術工科金、部品代金、出張代金の3種類が主な修理費用である。技術工科金とは実際の修理の作業に対して発生する費用のことである。
これらの費用のかかり方が保証によって異なるので、まず覚えておいていただきたい。
メーカー保証が3年と長く無料
通常電化製品を購入する際、メーカー保証が1年という場合が多いが、フナイの有機ELテレビはメーカー保証が無料で3年付帯する。
メーカー保証は基本的に技術工科金、部品代金、出張代金全て無料となる保証のため、メーカー保証期間が3年付くのはとても安心できる。
修理規約の中には、購入した際の保証書を保管していないと無償修理の対象外となると定められているので、しっかり購入年月日、購入店舗を記載しておこう。購入した店舗でのレシートも忘れずに保管しておこう。
万が一初期不良に見舞われても、3年間のメーカー保証の間に解決できるため安心してフナイの有機ELテレビを利用できる。
メーカー保証終了後もヤマダ電機の保証が最長4年付く
メーカー保証は3年終了となるが、その後はヤマダ電機の保証が最長4年間付帯する。
ヤマダ電機の保証も追加で加入費用、月額費用などは発生せず無料なので付けることをおすすめする。
保証内容はメーカー保証には劣るが、技術工科金は4年間無料で修理してもらえるので万が一壊れた時でも安心だ。
ここまでのフナイの有機ELテレビの保証内容を表にまとめると以下のようになる。
保証 | メーカー保証 | ヤマダ電機保証 | |||||
期間 | 1年目 | 2年目 | 3年目 | 4年目 | 5年目 | 6年目 | 7年目 |
技術工科 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 |
部品代金 | 無料 | 無料 | 無料 | 自費 | 自費 | 自費 | 自費 |
出張代金 | 無料 | 無料 | 無料 | 自費 | 自費 | 自費 | 自費 |
参考までに、一般的な保証は以下の表ようになる。
保証 | メーカー | ヤマダ電機保証 | 保証無し | ||||
期間 | 1年目 | 2年目 | 3年目 | 4年目 | 5年目 | 6年目 | 7年目 |
技術工科 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 | 自費 | 自費 | 自費 |
部品代金 | 無料 | 自費 | 自費 | 自費 | 自費 | 自費 | 自費 |
出張代金 | 無料 | 自費 | 自費 | 自費 | 自費 | 自費 | 自費 |
フナイの有機ELテレビをヤマダ電機で購入した場合、修理時に無料になる期間が長いことが分かる。
保証の注意点
どのメーカーでもほぼ同一だが、高所からの落下による破損は修理費用が自費になる場合が多い。有機ELテレビは55型以上の大画面が多いため、壁掛けで使用する人が多いが固定はしっかりすべきだ。
また、フナイの有機ELテレビならば購入の際、付属品として、転倒防止用バンドが付いてくるので、スタンドに置いて使用する場合でも壁に固定する等して活用しよう。
フナイは日本企業なので安心
フナイ、と聞いてどこの国の企業なのかと気になる方が多いと思うが、立派な日本企業なので安心して欲しい。
フナイはテレビブランド名のFUNAIで標記されることが多いが、会社の正式名称は船井電機株式会社であり、1961年に大阪で創業された伝統ある日本企業だ。
あまり名前になじみはないが、その理由は今まで北米市場を活動拠点としていたためだ。
北米では、2000年前後にテレビデオの分野で60%のシェアを獲得、2016年には液晶テレビの出荷台数4位とかなりの存在感を持っている。そのため、北米市場での認知度は高い。また、フィリップスなど有名企業のOEMも行っている。
このように、フナイは日本での認知度は高くないが、世界的に有名な日本の企業である。
まとめ
実際にヤマダ電機に行って見たが他メーカーと画質はまるっきり同じに感じた。
ただ、音質に関してはやはりソニーやパナソニックが臨場感はある。ただ別でサラウンドシステムやサウンドバーを購入するなら問題はない。
購入したあとのサービス、本体の機能に関しては価格が圧倒的に安いのにとても立派なものだった。
故障してもヤマダ電機だからスピードも早く安心だ。
また有機ELテレビ以外の液晶テレビに関してはこちらを参考にしてほしい。